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解毒剤 ぶらぼー

ヤス「・・・・・は?」

サキ「おんぶして」

ヤス「・・・・・・・・・」

確かに そのほうがまだ速いだろう それにやったことはないけど、店から家までけんけんで帰るとすると、結構しんどそうだ

しかし、高校生になって妹をおぶってうちにかえるというのはいささか気恥ずかしい

サキ「お願い」

サキ「わ、やった ヤス兄、優しい〜」

ヤス「今日だけだぞ」

拍手するサキに背を向けてしゃがみこむ

サキ「ちょっと恥ずかしいね」

ヤス「・・・・この格好で待ってる俺のほうが恥ずかしいぞ」

サキ「ん、じゃあ・・・・」

躊躇いがちに肩に手がかかった 両脇に足が回る

ヤス「いいか?」

サキ「・・・・私ちょっと思いよ?」

ヤス「気にするな おぶったくらいじゃ 正確な体重まではわからないから」

サキ「・・・・うん」

サキの腕が首に回された てれくささを振り払うように 俺はかけ声をあげる

ヤス「せぇの・・・・・」

ヤス「よ・・・・・っと」

勢いをつけ過ぎたようで立ち上がって少しよろけた

ヤス「っとっと。・・・ふぅ」

サキ「・・・・大丈夫?」

ヤス「ん、あぁ なんとか行くぞ」

サキ「はーい」

いつもより 少し小さな歩幅で歩き出す

すぐに俺は後悔した

ヤス「・・・・やめときゃ良かった」

サキ「え?」

ヤス「これ、結構辛いわ」

サキ「やっばり、思いでしょう?」

ヤス「いや、お前はそんなに重くないんだけど・・・・」

なにしろ二人分の鞄で両手がふさがっている

その状態で1人背負うのは 楽なことじゃない

サキ「いいよ、下ろしても」

ヤス「いや、ここでやめたら 男がすたる」

サキ「なにそれ」

ヤス「カッコつけて よし、おぶってやるって返事したくせにいざやってみたら ごめん無理ってのは情けないだろ」

サキ「そんなの気にしなくていいのに」

ヤス「いいから、お前はしっかりつかまってろ、なるべく重心が落ちないようにしてくれ」